新しい記事を書く事で広告が消せます。
前もどこかに書き出したような気がしなくもないのだが、ふと思い立ったので、自分が大きな影響を受けた本を列挙してみた。
孟子
中学生から高校生の頃読んで、大きな影響を受けた。四書五経は全て読んだし、古代中国の思想書はだいたい読んでいるはずですが、自分が思想的に影響を受けたのは孟子だけです。
たとえ話が大好きなのはこの本のせいです。たぶん。
自分が悲観的にはならないのは孟子の思想の影響が大きいのだろうと思っています。儒学にはほとんど染まらなかったけど。
論語
私が最もよく読んだ本。読む度に新たな発見があるので、何回読み返したのか全く判らない。おかげで本の痛みが激しい(本は大事にしているはずなのに・・・)。
考え方はよく学んだと思う。価値観は大きく影響を受けた。そのままではないけど。今でも自分が本当に先生と呼びたくなるのは孔子だけだ。
自分自身がどうあるべきか?を第一に考えるのは、孔子の教えるところの士人に由来していそうだ。あくまで自分的になっているけれど。
ただ、儒教・道徳的な影響はあまり受けいれられなかった。これについては何度読んでも実感がなかったからか?
ガリア戦記
中学生の頃読んで非常に衝撃を受けた。人にも勧めてみたのだが誰からも相手にされなかった記憶がある(昔の報告書なんて誰も興味ないって)。
作りものではない事実の重みがそこにある。成功も失敗も事実が淡々と述べられているが、そのために何を考えて何を実行したのか?それを伝えられると感嘆しか感じなかった。
何事かを成すためにはどうすべきか?を子供の頃考えさせられたのは今から考えても良かったと思う。今でも論より実行と結果を重視しているのは、この本の影響が大きい気がする。
孫子
クラウゼビッツの戦争論なんかも読んだのだけど、影響を受けたのはエッセンスのつまったこっちの方。戦争論は一般人の役に立ちそうな感じではないが、孫子の内容は一般人でも役に立つ。
ということで、その戦略や戦術はいつもありがたく使わせてもらっている。
ローマ人の物語
読んでいてローマ人になりたくなりました(もちろんイタリア人の一種になりたいという意味ではありません)。
つい日本人と比較したくなってしまいますが・・・
あと、ギボンのローマ帝国衰亡史(原書にも挑戦したけど挫折した)とか読んだな。ローマの歴史に特に興味を感じたのは何でだろう?何をすると滅びるのか?というあたりが自分が歴史に興味を持つ理由なのかも。
プログラミングPerl
記述から滲み出てくる、Larry Wall のプログラミングに対する思想?に毒されてしまいました。言語の設計者はどことなく思想的です。そのせいか、今でもPerlが言語としては一番好きなのです。
今こんな仕事で生きているのは、この本の影響がかなり大きい気がします。
その他
哲学書の影響は大きく受けているけど、この1冊というものはない。ドイツ観念論には大きな影響を受けた。陽明学やプラグマティズムの影響も大きそうだけど、本は・・・ちょっとねぇ。
ギリシア哲学はかなり読んだ割には影響を受けなかった。これは自分からすると、ちょっと古すぎたせいだろう。
小説や詩の類もいろいろ読んだけど、影響は受けなかった気がする。ルバイヤートや星新一のショートショートには物事に対する視点という意味でいくらかの影響を受けたのかも。
まとめると・・・
本から大きな影響を受けたのは、だいたい中学生から高校生の頃だ。最近買った本からは大した影響は受けていない。社会人になって読書量が減ったというのもあるだろうけど・・・。
古典的な本が多いのは図書館にあった本だからでしょう。当時は気軽に本を買える身分ではなかった。図書館にどんな本があるかは影響が大きかったんじゃないか?今時の子供は読まないのかもしれんが・・・。
総じて影響を受けた本は、読んだ人に考えることを求める本ばかりだ。当たり前だけど、著者は主張が強烈な人たちが揃っている・・・。